イベントレポート

【1000プロ、出張編!】〜学生たちの挑戦in福島県国見町〜

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「学生が0から作ったイベントが開催されるらしいよ。福島で。」

そんな噂を耳にし、福島県国見町で開催された『こらっせ!ももカレ』に参加してきました。胸の高鳴りを抑えつつ、初めての県外への取材に行ってきました。

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3月3日(土)お昼過ぎ。
仙台駅から東北本線に揺られること1時間強、福島県国見町の観月台文化センターにやってきました。でかい。

「こらっせ!ももカレ」とは?

なんでも、「一日限定の大学」をコンセプトにした『若者から大人まで楽しめる学びの場』だとか。

大学のように複数の講座が設定されています。
講座のテーマは「セルフプロデュース」、「ホームページ制作」、「恋愛」、「田舎と都会」など多種多様。

受講を目の前にワクワクです。
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それにしても『こらっせ!ももカレ』。不思議な名前ですよね。

『こらっせ!』は福島の方言で「どうぞ、こちらにお出でください」という意味。
『ももカレ』は国見町の特産品である桃とカレッジ(大学)を掛けています。

キャッチーな名前で、すぐに覚えちゃいました。

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会場への道中にも桃の看板がたくさんありましたよ。

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運営は『国見カスタムラボ』のみなさん。
高校生・大学生が社会人として必要なスキルを身につけることを目的に、国見町で様々なイベントを開催しています。

国見町には高校や大学がなく、若者は高校を卒業すると町を出ていってしまうことが多いそうです。
ここに課題を感じ、国見町役場が復興庁の「地域づくりハンズオン支援事業」に申請したのをきっかけに、国見町役場と思いに共感した学生達とこの取り組みが始まりました。

取組の当初から参加している、黒澤純也さん(福島大学・4年)は「町の教育機関の一つ、そして若者が継続的に町と関わる・繋がる場所になれればいいと思っています」とおっしゃっています。

そろそろ、授業開始のようです。

1限:共感をうむセルフプロデュース

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東北1000プロジェクトで記事を書いているライターとして、「これは聞かなきゃいけない!」との思いで参加しました。

講師は保井崇志さん。フリーランスのカメラマンで、Instagramではフォロワーが16万人もいるそう。
なぜこれだけの数の人にフォローされているのか、その背景には写真が生む「共感」があるそうです。

SNSでは自分とその周りの人だけの「内輪の関係」で完結しがちですが、更に多くの人に共感してもらうためにはその「内輪の関係」から一歩踏み出した「三人称の表現」が大切とおっしゃっていました。
「三人称」とは身内ではない「みんな」のこと。内輪以外の「みんな」がオモシロイと感じる写真が共感には必要なんだそうです。

30分程度のお話の後、「三人称の表現」を実践すべく、みんなで外に出て写真を撮ってみることに!

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撮りました、『囚われのうさぎ』。共感していただけましたか…?難しい。

2限:恋愛コミュニケーション講座 ~“悩める子羊たちへ”恋愛伝道師による恋愛講座~

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続いて恋愛講座です。悩める子羊として受講してきました。
講師は国見町役場の八島章さん、株式会社陽と人の小林味愛さんです。
八島さんは『国見カスタムラボ』の仕掛け人でもあります。

社会人の方のざっくばらんなお話を聞けて大変勉強になりました!
が、内容は外に漏らしてはいけないそうなので…残念ですが割愛させていただきます。

今後の『国見カスタムラボ』について

今回の『こらっせ!ももカレ』は終わってしまいましたが、国見カスタムラボの活動、イベント開催は今後も続くようです。
メンバーの後藤誠智さん(福島大学・4年)に、お話を伺ってきました。後藤さんはこの3月で卒業してしまいますが、先輩メンバーとしてのお話です。
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※1限で司会進行を務める後藤さん(写真左)

ー次のイベントでは、どんな人に来てほしいですか?
「国見町に住んでいる方々や国見町生まれの方々、そして国見町に興味がある方にもどんどん参加して頂きたいと願っております!」

ー国見カスタムラボの後輩にはどんな期待をしていますか?
「後輩たちには学年や先輩、後輩の壁を超えてもう少し遠慮せずにやってほしいと思います(笑) 」

後藤さんは、1年前に国見町を訪れてから街の様子が変わったことを実感しているとのこと。
後輩のみなさんにも同様に、街に活気をもたらすことを期待しているようです。
また普段の活動以外にも大人の方々が様々な相談に乗ってくれることがあり、大人と距離が近いのも魅力なんだとか。

メンバーは絶賛募集中のようで、
「まちおこしに興味ある人はもちろん、何か面白い事を仕掛けたいなとか、面白い大人や学生に会いたいなと思っている学生に参加してもらいたいです!もし、興味がある人は是非飛び込んでみて下さい!」と後藤さんも言ってましたよ〜。

学生主体のイベントというと、規模感を求めて地方でも中核都市に偏ることが多い印象です。
そんな中で小さな町に注目した独自の取り組み、とっても楽しかったです。

後藤さんは運営学生と大人の距離感の近さを魅力と述べていましたが、参加者と運営の方の距離感の近さも心地よく感じました。
高校生も大学生もいない町でも、まだまだ学生ができる色んな可能性があるんだなぁと思った帰りの東北本線でした。

意外と仙台に近くてオモシロイ人がたくさん、国見町に行ってみませんか?

「文:山下航希(一般社団法人ワカツク・インターン生)、写真:山下航希、国見カスタムラボ」

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