仙台駅前で黄色い看板が目を引く仙台ロフト。
その仙台ロフトと一緒に活動している学生団体があるんです。
企業とタッグを組む学生団体って、珍しいと思います。
どんな活動をしているのか、具体的な中身に迫ります!
学生の発想力×企業のノウハウ=規格外の新企画
団体名は「もりまちCoAL」、不思議な名前ですよね?!
仙台の愛称“杜(もり)の都”と、団体が目指している“地域の価値をもたらすために貢献する Contribute to Achieve Local values”の頭文字から名づけられたそうです。
東北学院大学の学生を中心に、おととし(2015年)設立されました。
仙台ロフト4Fにある「ロフトLab(ラボ)」というスペースで、ロフトの依頼を受けて季節や行事に合わせた企画を実施しています。
商品を陳列したり、POPを作成したり、ワークショップも行います。
これまでに、バレンタインデーや卒業、新生活、ペットなどの企画を展開してきました。

メンバーが陳列したバレンタインデー企画
ロフト側から依頼されて企画が始まるケースがほとんどですが、年に2回程、持ち込み企画として団体側から提案する「企画発表会」が設けられているのだとか。
メンバーそれぞれが考えたプランを発表し、ロフト側に面白そうだと採用されれば、実際に企画として始動します!
今年度は、企画発表会を通して「沼活」を題材にした企画が実現しました。
“沼”は、ハマって抜け出せない状態を指すスラングです。

提案したメンバー自身は「アイドル沼」にハマっていて、アイドルのコンサートで掲げるうちわの材料が市販の物では揃えにくいことや、1人で作るのは少し億劫なことを以前から感じていたそうです。
そこで、同じ趣味を持った人たちでうちわづくりのワークショップを行えば、楽しく作業できるのではないかと企画を思いついたといいます。
学生ならではの発想に、ロフトの方々は太鼓判を押したそうです。
ワークショップ本番では、画材に詳しいロフトの従業員に講師をしてもらい、「どうしたら目立つようなうちわが作れるか」など技術面のアドバイスもしました。
参加者の満足度は高く、過去の企画の中でも一番評判がよかったと、メンバーは手ごたえを感じたといいます。

ワークショップの様子
この企画のように、時にはロフト側が思いつかないような面白いアイディアが生まれることもあります。
アイディアはあっても実現させることの難しい学生にとっては、実際にアイディアを形にするというとても貴重な経験ができます。
ロフトLabでの企画以外に、大規模なイベントに携わることもあります。
八木山動物公園と八木山ベニ―ランドで行われた地下鉄東西線の開通イベントでは、メンバーがサンタやトナカイの格好をして、来場者の記念写真の撮影を手伝いました。

トナカイの格好をして活動するメンバー
私の友人でもある、代表の新川さんに話を聞きました。
活動にやりがいを感じているものの、どうやら新しい団体ならではの悩みを抱えているようです…
新川さん「組織体制がまだ整っていないんです。担当があいまいな仕事や新たに出てきた仕事はすべて自分が引き受けてしまい、上手くメンバーに割り振ることが出来なかったことが反省点。後輩に引き継ぐ時には、役職ごとの仕事を明確にして、バランスよくみんなで活動していけたらと思っています」。

ミーティングの様子
3か月間に企画を5本というハイペースでやり遂げるなど、着実に経験を積み、成長し続けているもりまちCoAL。
手探りの状態ながらも、活動の幅を広げ、少しずつその名を浸透させてきました。
これからどのように団体としてまとまり、より面白い取り組みをしていくのか、今後の動きに注目ですね!
実践的なお店作りに興味がある人に、おすすめしたい団体です。
ロフトLabへも、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか(^O^)
「文:安達朋葉(東北学院大学3年・インターン)/写真提供:もりまちCoAL」