「NPO法人ドットジェイピー宮城支部」の団体紹介は、更新されています。
2020年4月版の記事は、次のリンクからご覧ください!
http://www.tohoku1000.jp/1352
選挙で投票できる年齢が18歳に引き下げられたのは、記憶に新しいと思います。
しかし、投票に行かなくちゃと思いつつ、“政治”とか“選挙”ってなんとなく堅いイメージがあるし気が進まないなあ…という人も多いのではないでしょうか。
そんな中、政治関係の学生団体があるという情報をキャッチ。
「議員インターンシップ」という活動を行っているそうですが、気になるその中身とは…。
議員インターンシップで、若年投票率の向上を
NPO法人ドットジェイピーは、学生のスタッフで成り立っている団体で「議員インターンシップ」の運営全般を行っています。
議員インターンでは、学生が2か月間、国会議員や県・市の地方議員と行動をともにして、様々な仕事を経験します。
期間は、春(2~3月)と夏(8~9月)の年2回。
インターンに参加する学生は、自分の受け入れ先の議員のスケジュールに沿って、事務所で事務作業をしたり、議員に同行して他の議員と面会したり、議会を傍聴したりします。
スタッフは、インターン中の学生のサポートとして、実際に活動の様子を見に行ったり、相談に乗ったりしているそうです。
インターン生に研修を行う学生スタッフ
学生と受け入れ先の議員のマッチングを行っているのもスタッフ。
受け入れ先が決まるまでに、2段階の選考が行われます。
どの議員が良いか、自宅から通いやすい事務所が良いかなど、学生の希望を聞き、議員側のニーズとも照らし合わせて、最終的に決定します。
ちなみに、議員1人が受け入れる学生の人数は、8人の場合もあれば1人だけの場合もあるそうです。
議員とインターン生の活動の様子
宮城のドットジェイピーの活動は年々広がってきていて、議員インターンの参加者は春・夏のそれぞれの期間で100人を超えるといいます。
将来的には東北に団体をもっと広げたいという想いがあり、岩手に支部をつくる動きも出ていて、今後ますます組織が大きくなっていきそうです。
議員インターン以外にも、若者が“30年後の自分のまちの政策”を立案するコンテストの運営や、高校生に選挙を模擬体験してもらう出前講座もしています。
政治に関心を持ってもらうために、様々な活動を展開しているんですね(^_^)
政策立案コンテスト「未来自治体」の様子
スタッフは、実際に議員インターンを経験した学生です。
スタッフの佐々木さんと菅原さんに、話を聞いて来ました!
議員インターンを通して、また、スタッフとして活動してきて、自分が変わったと感じる瞬間があるといいます。
佐々木さん「前はあがり症だったんですけど、スタッフ活動で人前に出る機会が多いので自信を持てました。就職活動の時、面接官の人に『君、全然緊張してないよね』って言われました(笑) 経験を積んで、力がついたんじゃないかなと思います」。
議員の人って堅いイメージがあるんですが、実際はどうなんでしょうか…?
菅原さん「『議員インターン』って名前から萎縮しちゃうし、中身もガチガチなんだろうなって思われがちなんですけど、全然堅くないです。すごく楽しいですよ。議員もお父さんみたいによくしてくれます」。
模擬選挙で候補者役を務めた佐々木さん(左)
究極の目標は「団体がなくなることですね」と佐々木さん。
まさかの発言に「え!?」と、思わず聞き返してしまいました。
その真意は「若年投票率の向上」という団体の目標にあるのだとか。
若年投票率が上がれば、若者に選挙への関心を持ってもらう活動をする必要がなくなるので、団体がなくなること=団体の目標が達成できたことを指すといいます。
この言葉に、わたしはなるほどと納得しました。
議員インターンを経験すれば、政治や選挙のイメージが変わるかも…?
堅いイメージを持っている人にこそ経験してほしい活動だなと、取材を終えて感じました。
教科書や新聞、ニュースの中でしか得られなかった知識を自分で体験することで、視野が広がるかもしれませんね!
「文・安達朋葉(東北学院大学3年・インターン)/写真提供・NPO法人ドットジェイピー宮城支部」