最近、太ったかも・・・と感じている人はいないでしょうか?
冬だし仕方がない、と甘やかしていませんか?(わたしは甘やかしています・・・)
今回紹介する団体は、食べ過ぎに悩む人たちに、美味しくヘルシーに料理を提供する活動をしています。
先進国と途上国 それぞれの食卓を支える
TABLE FOR TWO(以下、TFT)は、「先進国にヘルシーな食事を提供し、売上1食につき20円を開発途上国の子どもたちに寄付する」を理念に活動している特定非営利活動法人です。
途上国が飢餓や栄養失調に苦しんでいる一方で、先進国では食べ過ぎによる肥満に悩む人が増えているのが現状です。
この深刻な“食の不均衡”を解消するために、TFTは活動しています。
20円というのは、開発途上国の給食費1食分にあたるそうです。
つまり、先進国で1人がTFTの提供した料理を食べると、途上国に1人分の給食が行き渡るということになります。
団体の名称は、直訳すると「2人の食卓」。
先進国と途上国の子どもたちが、時間と空間を越えて食事を分かち合うというコンセプトでつけられたのだそうです。
TFTにはたくさん支部があり、大学支部の1つとして位置づけられているのが「Table For Two Miyagi University(以下、TFTMYU)」です。
主な活動内容は、イベントの開催や大学祭への出店、大学生協やカフェとのコラボ企画など。
さまざまな「食」に関するイベントを通して、多くの人に料理を提供しています。
大学祭での出店の様子
特に力を入れているのが、年に2回行う主催のイベント。
ここ最近は「CAFE FOR TWO」と題して、仙台のカフェやコミュニティスペースを借りて、一般客向けに実際に料理を作って提供する、カフェ方式のイベントを続けています。
12月11日に開催した、第5回目の「CAFE FOR TWO 5」では、仙台市の西公園の近くにあるカフェで、「心もからだもあったまる和」をコンセプトに、和食を中心としたメニューをお客に振る舞いました。
当日はお揃いの衣装に身を包み、お客を案内してオーダーを取ったり、キッチンに立って調理をしたりしたそうです。
このイベントでは、道行く人や、団体のTwitter・Facebookを見た人をターゲットにしているので、どのくらいのお客が来るか、やってみないとわかりません。
そのため、想定していた食数を上回る時もあれば、天気などの影響で客足が伸び悩むこともあるといいます。
大学の友だちや、偶然通りかかって興味を持ち、立ち寄ってくれる人。
中にはTFTMYUのファンとなって、毎回のように来てくれる人もいるそうです!
CAFE FOR TWOでにぎわう店内
TFTMYUは、企画部・総務部・広報部・メニュー部の4つに分かれています。
メンバーは、4つの部署のどれかに所属し活動しています。
宮城大学には食産業学部があるため、専門性を活かしてメニュー部に所属するメンバーもいます。
また、デザインを専攻しているメンバーは、広報部などで力を発揮することができます。
それぞれが自分に合った活動を選び、その活動に没頭しながら、全体としてイベントを作り上げることができるのは、この団体ならではの魅力ではないかと感じました。
代表の後藤さんにお話を聞きました。
「TFTMYUでは、単発の大きなイベントが定期的にあります。それに向かっている時は、常に全力ですね。もちろん途中で上手くいかないこともありますけど、その分終わった時の達成感はいつも大きくて、やってよかったなあって思います」。
1つ1つのイベントに真剣に向き合い、苦労を乗り越えたからこそ得られる達成感を大事にしている後藤さん。
良いイベントを作り、成功させようという想いがひしひしと伝わってきました。
お揃いの衣装に身を包む後藤さん
今後の展望としては、TFTの認知度を上げたいと考えているそうです。
後藤さん「関東には活動拠点がたくさんあるけれど、宮城県内には宮城大学しかありません。大学外の人たちにTFTの活動は浸透しにくいし、活動範囲も限られます。支部を増やして、東北でも活動の幅を広げていきたいです」。
TFTMYUのメンバーは宮城大学の学生が中心ですが、他大学の学生も所属することができるし、実際に所属している学生もいます。
他大学の学生がメンバーになったり、新しく支部を立ち上げたりするのも面白そうですね!
メンバーが増えることで活動の幅も広がって、“食の不均等”が少しでも良くなればいいと思います。
「文:安達朋葉(東北学院大学3年・インターン)/写真提供:Table For Two Miyagi University」